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三池敏夫監督の連載日記⑬ 【最終回】 文・写真/三池敏夫

~「熊本城×特撮美術 天守再生プロジェクト展」~熊本市現代美術館にて3/18(日)まで~

  • 情報掲載日:2018.03.15
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

特撮ワークショップ

 2012年以降、特撮博物館を日本各地で展示する中で、「宣伝のためのイベントで特撮ワークショップが出来ないでしょうか?」という相談が増えるようになりました。
ミニチュアとはいえ、たった数時間で形を完成させるのは至難の業です。当初、実現困難に思えてあまり乗り気ではなかったのですが、一方で特撮を広めて残して行くためには多くのお客さんに特撮の魅力を知ってもらう重要性も感じていました。それから数年にわたりいくつもの機会を得て、特撮ワークショップの可能性を探ってきました。
 定番になりつつあるのは、綿で作る雲海のセットですが、これは昨年だけで実に10回を超える実演を日本各地の皆さんとともにやりました。21世紀になって、これほどアナログ感に満ちあふれた綿雲セットを作ることになろうとは思いませんでした。
 映像の仕事は撮影が終わったあと、かなりの仕上げ期間を経てお客さんに観てもらうことになりますが、実演はリアルタイムです。目の前で実際に体験する楽しさは絶大です。その場でお客さんの反応を感じられるのは、こちらにとっても実に楽しいものです。子供も大人も目を輝かせて喜んでくれます。それは、私自身がこの世界に入ってすぐ先輩方の仕事ぶりに感激した時とおなじ眼差しなのです。
 何の変哲もないセッティングが、ある位置からカメラを通してみた途端、まるで見違える世界に変わります。特撮は想像力の世界です。小さな規模であっても夢見る心とセンスがあれば、雲の上でも、海の底でも、そして宇宙の果てにまで行くことが出来ます。
 これからも、私の活動の大きな柱として特撮の宣伝活動は続けて行くことになるでしょう。


――最後に。監督に連載をお願いしたタンクマ編集部より――
 2016年4月14日、そしてそれから2日後の16日。日本がかつて経験したことのないM7規模の大地震が、2度にわたって熊本を襲いました。生まれ故郷の熊本に東京から駆けつけた三池監督が目にしたものは、人通りの少ない街、信じがたいほどの大きなダメージを受けた熊本城でした。特撮ではないその時に脳裏に焼き付いたリアルな映像が、今回の『熊本城×特撮美術 天守再現プロジェクト展』の開催のきっかけになったといいます。タンクマ編集部より持ちかけたイベント開催中限定の「三池監督の連載コラム」。迷わず二つ返事でご協力いただいた三池監督に、この場を借りて深く御礼申し上げます。私たちの思い出の中の熊本城をこれほどリアルに再現し、明日への希望を抱かせてくださった監督をはじめ、マーブリングファインアーツ社の皆様、河北様、現代美術館の佐々木様、ミニチュアセット造りに毎日通っておられたインターンの皆様、ほか関係各所の皆様、会場にお越しいただいたすべての皆様に、地元タウン誌からお礼を申し上げます。 (タンクマ編集部 編集長 小崎信夫)

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