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村上隆氏ご本人を直撃! “戦後からバブル以降”に至るキュレーション展

バブルラップ

  • 情報掲載日:2019.01.05
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

 2018年12月15日から熊本市現代美術館で開催されている、アーティスト・村上隆氏のキュレーション展「バブルラップ」。展示作品の多くは村上氏自身のコレクションから選ばれている。村上氏ご本人が美術館を来訪し、取材に応じてくれた。

日本人が自力で発見した美っていうものは、
実は“使えるもの”の中に作られてると思う

 「『もの派』があって、その後のムーブメントはいきなり『スーパーフラット』になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、その頃を“バブルラップ”って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。」という村上氏の言葉が展覧会タイトルの副題に添えられる。

  「バブルラップ」とは、物の梱包に用いるあの“プチプチ”がついたビニール梱包材のこと。戦後からバブル以降の日本の芸術シーンを指す象徴的な言葉として、村上氏が今回の展覧会タイトルに命名した。そんな「バブルラップ」の作品たちが戦後から日本のアートシーンに残した足どりを、日本の現代陶芸と組み合わせ、検証する。

≪Sexy Robot_Walking≫2018年©Hajime Sorayama, Courtesy of NANZUKA
≪Sexy Robot_Walking≫2018年©Hajime Sorayama, Courtesy of NANZUKA
≪チャッピー33≫2001年 ©GROOVISIONS
≪チャッピー33≫2001年 ©GROOVISIONS
≪A GREAT STADIUM≫1982年 ※作家蔵 ©Katsuhiko Hibino
≪A GREAT STADIUM≫1982年 ※作家蔵 ©Katsuhiko Hibino

 展示作品は大きく2つに分けられる。前半は、戦後からバブル期、そして現代にかけて制作された時代の象徴的な作品群。空山基氏の≪Sexy Robot_Walking≫やgroovisionsの《チャッピー33》、日比野克彦氏の段ボールアートなどが並ぶ。

 後半は村上氏が日本各地で集めた膨大な陶芸コレクションの数々。沖縄の守り神シーサーからオブジェ、また、壺、皿などの“生活工芸品”が並び、日本人に身近にある陶芸作品を展示する。

 先日の記者発表で村上氏が今回の展覧会についての思い、自身の芸術観について語った。

--今回展覧会を熊本で開催された経緯は?
村上氏「館長にお誘いを受けました」

--村上さんは熊本に縁がありますか?
村上氏「僕は桂花ラーメンが大学時代から好きだったので。まだ本店は行ってないですけど。行けたらいいなと思ってます。あと2年前チャリティで高森町に行きました」

--バブルラップと命名された作品の特徴は?
村上氏「日本人って、明治維新のときに西洋化を果たそうとして無理して西洋化していったわけですけど、結局その文化が今においてもまだ、やっぱり咀嚼できておらず、それは自分たちの等身大の姿を見るのが苦手ということなのかなと。そういう、ある種不自然な潮流から戻って、戦後バブル経済の頃のアートから、その振れ幅の中にある部分を一つくるんで、日本人の自画像みたいなものを描ければと思って。そういう意図でキュレーションしました」

--今回の展示は熊本の方にどういう見方をしてもらいたいですか?
村上氏「この展覧会の入り口はバブル経済の象徴である80年代のアーティストで固めました。そこから奥へ進むごとに90年代、00年代の僕らの世代という展開です。(室内で鳴っている音を示して)このチンチン鳴ってるのは、陶器が窯から出て、冷えていくときの音なんですが、陶芸はずっと続いていたんです。それが90年代からつい最近までの日本の美術の珠玉だと思うんです。そして、それらはみんな、3~4,000円で買えるもので。今回はそういうものをいっぱい集めてるんですよ。芸術ってやっぱりバブルのころは有名な作品がもてはやされる風潮がありましたけど、バブル経済が崩壊して、ほんとに貧しくなっちゃった日本人が自力で発見した美っていうものは、実はそういう使えるものの中に作られてると思うんです。だから、そういう身近なものの中にも美の極致ってものがあるよ、っていうのを再発見してもらえたらいいですね」

 戦後からバブル期をたどった日本の芸術シーンを、現代美術と生活工芸品のシルエットで描く「バブルラップ」。展示期間は3月3日(日)まで。

©Naoki Koide 《father, mother and daughter》
©Naoki Koide 《father, mother and daughter》
Photo by Tomohiko Tagawa
Photo by Tomohiko Tagawa

©2018 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co.,Ltd.All Rights Reserved.

Information

バブルラップ
開催期間
2018年12月15日(土)~2019年3月3日(日)
会場名
熊本市現代美術館
会場住所
熊本県熊本市中央区上通町2-3
休み
火曜(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
料金
一般1,000(800)円、シニア(65歳以上)800(600)円、高校生以上の学生500(400)円、中学生以下無料 ※()内は20名以上の団体、各種割引料金
問い合わせ先
熊本市現代美術館
問い合わせ先
電話番号
096-278-7500
リンク
https://www.camk.jp/

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