
メイキング映像
特撮博物館において「巨神兵東京に現わる」という10分ほどの短編を製作し、同時にその舞台裏をメイキング映像で紹介しました。当初、東京展ではメイキングは添え物扱いで、通路にあるモニターを見たい人だけ見てください、という形式の上映でした。ところが始まったとたん、そこで立ち止まるお客さんが続出して通路を塞いでしまうという、作り手の予想を超える反響が出ました。それで、その後の巡回展では改善し、メイキングも作品自体と同列扱いになっていきます。
今回の熊本城プロジェクトも、当初よりメイキングを撮影して上映したいという意見で一致しました。「特撮は舞台裏もおもしろい」という視点で、かなり力の入ったドキュメントになりました。打ち合わせ段階からカメラが回り、東京のミニチュア製作作業も要所を押さえて綿密なメイキングが撮影されました。熊本城展公式メイキングの撮影・監督は小山紀之さん。東京では橋本真紀子さんが中心となり、マーブリング所属の安斎尚美さんも作業の傍らメイキング撮影にも多岐にわたり協力してくれました。森克彰さんと小川健一郎さんもメイキング班で重要な役割を果たしてくれました。
今回は市民参加のセット設営がひとつの見せ場になります。インターン参加の皆さんにも取材対応を了解いただき、テレビ取材も含め準備作業はずっとカメラが回っている状態でした。
展示会では写真図録が通常ですが、今回はいくらでも写真撮影OKですからあまり意味がありません。そこでメイキング映像のDVDを公式図録とすることになりました。本来は開催と共に図録はあるべきですが、会場で上映するメイキングを補完し、ロングバージョンに仕上げるためには時間が必要でした。これも関係各位のご理解を得て、年明け発売ということで落ち着きました。 (次回へ続く)


