あなたの街のカッコイイ人にこだわりを聞いてみました

自分が作った曲だから、この世で一番上手く歌える

2019年8月31日に熊本市の加藤神社で行われた『シンガー・ソング・ライター・オーディション』で優勝を果たしたのは、テレビ露出も、CM曲提供も、熊本市内でライブをしたこともない、あさぎり町の青年だった。“タローキジウマ”こと、原慧さんは、小学6年生の頃にブルーハーツのライブ映像を見て衝撃を受ける。「『何やっても良いんだ!』って感じです」。父親にギターをねだり、お小遣いを握り締めて、街なかへおでかけ。念願のギター(ギタレレ)を購入し、音楽人生が始まった。中学・高校では過去のフォークブームを追っかけ、大学は福岡に進学し、警固公演で路上ライブを繰り返す。その後、本格的にアーティスト活動を行う為に単身上京するも、バイトとライブハウスの往復の日々が過ぎていく。チャンスが訪れず、気が付けばスーツを着て、就職していた。「『何してるんだろう俺』ってなって。夢の為じゃなくて、生活の為に生活してたんです」。2年前に帰熊し、“タローキジウマ”としての活動がスタート。「自分の曲は自分が一番うまく歌える」モットーであるこの言葉を体現するように、小学生の頃から彼は自作曲を生み出してきた。そして迎えた8月31日。「帰ってきて、ライブ欲が溜まってたんです。本番はとにかくブチかましました(笑)」。結果発表を聞いたときは腰を抜かしたというタローキジウマさん。ターニングポイントを迎えた彼の曲、耳にする機会が増えていきそうだ。
タローキジウマさんのギター

タローキジウマさんのアンプセット

『シンガー・ソング・ライター・オーディション』の表彰状

タローキジウマさんが影響を受けたアーティスト達
変拍子という変則的な拍子の変化を好むタローキジウマさん。サザンオールスターズや矢野顕子、ZAZENBOYSなどの作品が並ぶ


