先のことはあまり考えず、目の前の勝ちにこだわる

シーズンも後半に入りました。ここまでの手応えは?
順位的には悪くない位置にいます。でも、勝ち点を拾える内容なのに落としてしまう、もったいない試合もありました。J3も全体的にレベルが上がって、どのチームも力があると感じますし、相手は映像で見る以上に激しくぶつかってくるので、そういう相手にも上回っていかなければいけないと思います。
どういった部分をさらに高めなければいけないと思いますか?
練習したことしか試合には出ないので、シュートに対するブロック1歩にこだわる厳しさや、あと5センチ寄せて個人でもボールを奪いきるような部分を、トレーニングで上積みしなければと思います。そうしないと、前期以上の勝点を取ることには繋がらないと思っています。
2015年に加入したプロ1年目と比べて、チームの雰囲気に変化は感じますか?
練習でも試合でも、会話が増えてコミュニケーションが多くなり、みんなでゲームを作っている感覚があります。今シーズンは「1年でJ2復帰」という明確な目標があるので、それに対してみんなで頑張っていこうという思いも強いし、なんとか結果を出そうという一体感を感じますね。
J3のカテゴリーではスタジアム環境でもJ2クラブとは違いますが、アウェイゲームにも多くのサポーターが足を運んでいますね。
アウェイの試合でも「自分たちのホームなんじゃないか」と感じるくらい、たくさんの方が来てくれる時もあって、相手チームより声援も大きく、「一緒に戦ってくれている」という感覚は常に持っていますね。本当にありがたいです。残りのシーズン、落とせないゲームが続きますが、そういうチーム状況を抜きにしても、サポーターのためにも勝たなければいけないと思います。
シーズン終盤に向けて、どんな戦いをしていきたいですか?
今は(インタビューは第18節終了時)昇格が見える位置にいますが、去年はわずかな差で降格しましたし、今年も最後までどうなるかわかりません。先のことはあまり考えず、危機感を持って目の前の試合の勝ちにこだわることが一番のポイントです。もちろん順位は気になりますが、自分たち次第で勝ち続ければ、どこかのタイミングで昇格は見えてくる。そういう状況を楽しむメンタリティも必要です。J2復帰という結果を出すことで、熊本県民の皆さんが誇れるようなチームにならなくてはいけないと、強く思っています。7

コワモテで近寄りがたい雰囲気もあるけれど、年上には可愛がられ、年下からは慕われる存在。高校時代の恩師の教えである「今が旬」という言葉の通り、過ぎたことを悔やんだり、先のことを心配するのではなく、今に全力を注ぐのが信条。それもあって、チーム内でも摩擦を恐れず伝えたいことがあればハッキリ伝える派。そのスタンスは、キャプテンに向いている。自分では「ガサツ」と評するが、実は繊細。こう見えて書道の経験があり達筆。